|
「善悪の 人の見る目は ありながら 我が身のうえは ウバタマの闇」という古歌がありますが、誰でも他人の良し悪しは良く分かりますが、自分のことになると、さっぱり分からないという趣旨です。 だれでも、自分以外の同僚とか友人などの品評は、的を得ていますが、自分のことになると、闇の中でカラスを探すようなもので、サッパリ分からないのが人間ですね。 人間は、他人のことだけはしっかり見えるのに、自分ことになるとさっぱり分からないものです。 自分のことは自分がいちばん分かっていると言いますが、それは、ふつうは錯覚して、分かっていると思い込んでいるに過ぎないのです。 自分のことで、よく分かっていることと言えば、生年月日などの客観的データや、肉よりも魚が好きといった嗜好ぐらいで、自分の長所にすら気づいていない場合が多いのです。だから、相手が気づいていない長所を見つけ褒めてあげると、相手はそのことを嬉しく思い、好意を持ちます。 また、多くの人は、自分の性格や資質について、それを欠点だと思い込む傾向があります。たとえば、人に執着する人(いい意味での人好き)は、人間関係において、「しつこい」と人に嫌われることがあります。 他人から「しつこい人ね」といわれたら、ショックを受け、しつこいのは自分の欠点だと思うようになります。 ですが、じつは、それが欠点であるとは限りません。 「しつこさ」は長所であるからです。しつこい人は、仕事をさせますと粘り強く、容易にギブアップしません。 このように、人の欠点は、長所や美点になるものです。 ですから、本人が欠点だと思っていることが、じつは長所なのだと教えてあげればよいのです。だれもみな、自分の欠点を認めるのは辛いものです。そんなとき自分の欠点を長所だといわれたときの嬉しさは格別でしょう。それは自分に自信が持てる大きなきっかけにもなるからです。 その結果、相手はあなたに、より大きな感謝を抱くようになり、心を許してしまうようになるものです。 人見知りをして、友達ができにくい人には、「人見知りは謙虚の証」であることを教えてあげればよいでしょう。 暗いと思い悩む人には、「思慮深い人は得てして寡黙ですが、結果的には人の信頼を得ます」と人の世の道理を教えてあげれば良いでしょう。
|
|
|||||||||||||||||||
Copyright (C)2015. 人の心(性格・本音・深層心理)は見た目で分かる All rights reserved. |