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ある実験によると、商談などをするときに、交渉相手とおいしい食事をしながら、雑談交じりで交渉をすると、まったく何も食べないで交渉するよりも、話のまとまる公算が高くなったということです。 おいしい食事をしているときには、心も体もリラックスして気持ちよい気分になり、自然とうれしくなるものです。そんなとき、「この人といるから楽しいのだ!」と好意を持ちやすくなります。 この食事を利用して好感度を高めるこの方法は、「ランチョン・テクニック」と呼ばれ、政治やビジネスの世界では、昼食を共にしながら、話し合いをスムーズに進める方法がよくとられています。 食べることで得られた心地よい気持ちは、一緒にいた人やその場で交わした会話もあわせて、良かったものと記憶されます。また、食事中に聞いた話は、詳細に記憶されるのではなく、ぼんやりと全体的にポジティブな印象として残ることも特徴的です。話の内容よりも、「一緒に食事をした」ということが、好意的な記憶として残るのです。 ですから、難しい交渉や依頼をするときには、ランチやディナーをセッティングするのは理にかなっているのです。 ほかにも、飲み食いが説得に役立つ理由はいくつかあります。このタイミングで話をすると、じっくり最後まで話を聞いてもらえます。 また、飲食中は話しにくいので、とっさに反論しにくくなる、ということもあります。口の中に食べものが入っているときを見計らって話すと、一方的に意見を言いやすくなります。 とにかく大切なのは、相手にとって心地よい環境をつくることです。 また、日ごろから職場の人とランチを一緒にとったり、おもしろいためになる話に興じたりするなどして、「心地いい!」という体験をつくっておくことも大切です。 あなたと話していることが「心地よい環境」になれば、どんな人でも必ず説得できるようになるでしょう。 もし、あなたが彼を初めてデートに誘うのなら、「一緒にショッピングに行こう」と誘うよりも、「気になるお店があるから、一緒に食べに行こう」と誘ったほうが、相手も気軽にOKをしてくれるでしょう。 「おいしい」と「楽しい」を共有できれば、あなたとの時間がすてきなものとして記憶されます。さまざまな場面で使えますので、まずはおいしいお店をたくさん探してみるといいでしょう。
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