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相手が高級なスーツにロレックスの超高級時計をしていたり、ベンツやクライスラーなどの高級車に乗っていたり、あるいは会社の社長の肩書きを書いた名刺などを見ると、少し気後れした経験はありませんか? 私たちは経験上、「この人は社会的地位が高い人だ」と思ってしまうため、言いたいことが言えなくなったりするのです。これは「社会的勢力」、つまり周囲の人に影響を及ぼすことができる可能性や潜在能力が誇示されているからです。 たとえば、交差点で信号待ちをしているとき、地図を見ていたり、なにかほかのことに気を取られて、赤から青に変わって気づかず、あなたのクルマだけがスタートするのが遅れたとします。そんなとき、後続車のイライラしたようなプップーというクラクションで、あわてて走り出したという経験があるでしょう。 アメリカでの実験結果ですが、新車のクライスラーと大衆車で比較したところ、大衆車はうるさいほどクラクションをプップーと何回も鳴らされたのに、高級なクライスラーでは、鳴らされた回数は少なかったという報告があります。 この結果から見てわかることは、人は高級車にクラクションを鳴らしづらいという心理が見て取れます。 これには、車を見て判断した社会的地位、ソーシャルパワーを感じ取っているのです。 つまり、クルマの背後にある社会的権威を無意識のうちに感じていると考えられます。 高級車に乗る人に対して、社会的地位や権力を瞬時に判断して、クラクションを鳴らすのにためらいを持ってしまったということです。 この「社会的勢力」を上手に利用して相手の気後れを誘うことで、相手より優位に立つこともできます。 当たり前ですが、社会的勢力を演出するためには、ひと目見て誰にでも「すごい」「自分より格上だ」と思わせることが大事です。ですから、誰もが知っているブランド感のあるエルメスのバッグとか、時計ならロレックスのデイトナでも身につけていれば効果的です。そういうものを持てる身分というのは、セレブとか、社会的に地位や名誉がある人だと思われる可能性が高いからです。 高級品は肩書きと同じで、自分自身をランク以上に見せてくれるのです。 ひとつ注意して欲しいのは、ビジネスシーンでは、できるだけ高級感を出さないようにすることも大切です。 あなたも経験があるように、若い者がベンツなどに乗って、商談に現れたら、周囲に不快感を与えるだけです。そんなときには、質素に見せるほうが相手に対する好感度を上げるかもしれません。社会的勢力の逆利用です。
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